💡医療機器メーカーが市場で勝ち抜くための『4つの力』🍀
こんにちは。代表の前田です。
日本の医療機器メーカーが今後、市場で競争力を高めていくには、何が求められるのでしょうか?
医療機器産業研究所のリサーチペーパーでは、企業の競争力を支える4つのカギとなる力に注目しています。
**1. 技術革新力**
最先端の医療機器は、容易に生み出せるものではありません。たとえばロボット手術の「ダビンチ」や、糖尿病管理の「フリースタイルリブレ」、オリンパスの内視鏡などは、長い年月をかけて独自技術を磨き上げてきた成果です。こうした「自社開発型」の技術に加えて、スタートアップの技術をM&Aで取り込み、事業化する力も競争力の源となります。
**2. 規制対応力**
医療機器は人の命に関わるため、規制のハードルは非常に高いものです。薬事申請(承認・認証)、治験、品質管理(QMS)など、複雑な手続きをクリアする力が欠かせません。しかも、規制は頻繁に改定されるため、規制当局との関係づくりや薬事処理の準備次第で、製品の供給可否が左右される場合もあります。
**3. 市場理解力**
本当に必要とされる医療機器をつくるには、現場のリアルな声を汲み取ることが不可欠です。医師や患者との対話、現場観察を通じて、何が求められているのかを見極め、それを製品開発に活かす。この「市場理解力」こそが、他社が真似できない“コア・コンピテンシー(中核的能力)”だと、リサーチペーパーは強調しています。
**4. グローバル展開力**
世界の医療機器市場の約4割はアメリカが占めており、日本はわずか7%程度にとどまっています。にもかかわらず、多くの日本企業は依然として国内市場への依存度が高いのが現状です。異文化や規制に柔軟に対応し、現地に適した製品や戦略を展開できる力こそが、グローバル競争を勝ち抜くカギとなります。
🔵まとめ
医療機器の開発・販売は技術だけでは語れない、複雑で奥深い世界です。とりわけ「**2.規制対応力**」は、経験と現場の知恵に裏打ちされた貴重な財産です。ルールを知り尽くした高度な専門知識と経験が競争力の源となります。もし組織での「規制対応力」に不安がある場合には、ぜひとも弊社のサービスをご活用ください。
それでは、次回のコラムでまたお会いしましょう!
【出典】公益財団法人医療機器センター附属医療機器産業研究所 リサーチペーパー No.44


